魚庭旬魚 黒鯛物語

古くから魚の豊富な大阪湾を魚庭(なにわ)と呼び
なかでも黒鯛は愛されてきた。
また大阪湾を古事記や日本書紀では茅渟(チヌ)の海と記された。
それが元ととなり大阪湾で多くとれる黒鯛をチヌと親しんできたという。
茅渟の宮遺跡(大園遺跡)は天皇にまつわる宮で
黒鯛などの遺物が出土。食卓に献上されたことがわかる。
大阪の商家のお正月はにらみ鯛(赤い真鯛)と共に
黒字の縁起物として黒鯛が祝い御膳にあがった。
時が経ち鮮度管理の難などにより漁獲減少により増加した。
黒鯛による魚介類など食害が増加。養分の多い大阪湾では磯臭の課題。
現代の暮らしの要望に合わせた鮮度処理など実施管理が望まれる。